アズウィッシュのワークは、単なるスキルの習得のみを目指すのではなく、発達障害者のココロの課題の解決を目指しています。自己肯定感の獲得や、自己理解を深め、自己アイデンティティを確立するところを目指 し、心理カウンセリングの手法を用いたワークを開催しています。
課題を提示した構成的エンカウンターワーク(=SSTワーク)の他に、参加者全員で円卓になり悩みを語り合う非構成的エン カウンター(=グループワーク)も開催しており、ココロの問題を真に解決し、安定した自立を得るところを目標としています。 各行事には、経験豊富なカウンセラーとサポートスタッフにより、安心できる雰囲気の中で、じっくりとそれぞれが、ご自身の課題に向き合う時間・空間を設けています。
■当会がSSTワークとグループワークの併用をお勧めする訳
「発達障害があってもやっていける自分」 「特性 があっても人と関われる体験」 「特性を自分の利 点として、見つけられた自分」は、発達障害者の 人生を大きく変えていくものだと考えます。一方 で、こうした自分を見付けていくことは容易なこ とではありません。そこでアズウィッシュでは 「SSTワーク」と「グループワーク」の併用をお 勧めしています。というのも、こうした見直しに は学びと熟成の両輪が必要だと考えるからです。
私どもは、単にテクニックとしてのスキルを身 につけるだけでは、結局たいして何も変わらない と考えています。グループワークで自分を語った り、人の話に耳を傾け、それを繰り返す中で、自 分自身を見つめ直す作業をしていくこと。 そして、 SST ワークで、対人関係を向上するための課題に 挑戦しながら自分の得意と苦手を見つけ、 「工夫 でカバーして対処する苦手」と、 「無くすのは難しく、避けることで対処する 苦手」を分類すること。この相互の繰り返しの中で、 「無理なく社会適応でき る自分」 「過剰適応せずとも社会適応していける自分ルール」を作り上げる事 で、大人の発達障害の大きな課題が解決されていくと考えています。しかし発 達障害があると、人との関わりが希薄であったり、周囲からの否定的な関わり の体験が多い為、どうしても自己否定的な自己ルールにしばられてしまうことが多く、適切な自己像を描けな いままに成りがちなことが、社会適応の大きな阻害要因となっているのではないでしょうか。
一方、発達障害の当事者さんにも、特性に合った方法でひとつひとつ成功体験を積み上げて、ひとつひとつを 言語化しながら、発達障害者なりの生き方=「自分だけの安全・安心な自己ルール」を作ること ・・・は可能と考えます。困難は直すばかりではなく、工夫でカバーしたり回避したりも出来るでしょう。そ うした自分を見付けるには、時間も掛かり失敗もあるでしょう。しかし、一歩ずつ少しずつ成功を積み上げて いくことで、発達障害者にもそれは確立できるものだとアズウィッシュは考えています。
皆さんの中の発達障害の特性や自己分析は、 「自分の問題を解決したい」というみなさんの思いがあって初め て始まることでしょう。私どもは、皆さんの思い、皆さんの望みと共に、この問題をご一緒に考える存在であ りたいと考えております。アズウィッシュのグループワークとSSTワークでは、受容的、共感的な雰囲気の 中で、安全・安心な場で人との関わりを体験しなおすところから、全てを始めていきます。